1948-06-16 第2回国会 参議院 運輸及び交通委員会 第5号
國鉄の独公採算制が問題になり、その他日本の鉄道、最も大事な國有財産の健全財政化が問題になります場合に、やはり冷酷ではありますけれども、経済の合理主義を以て貫き、これを必要な限度において國家の負担力において、それに社会性を與えて行くということが理想でありまして、余りに政治的な價格を決めるということは却つて國鉄をスポイルし、又我々國民が國家のものだからただでよいのだというような何か感情的な甘えた氣持を持
國鉄の独公採算制が問題になり、その他日本の鉄道、最も大事な國有財産の健全財政化が問題になります場合に、やはり冷酷ではありますけれども、経済の合理主義を以て貫き、これを必要な限度において國家の負担力において、それに社会性を與えて行くということが理想でありまして、余りに政治的な價格を決めるということは却つて國鉄をスポイルし、又我々國民が國家のものだからただでよいのだというような何か感情的な甘えた氣持を持
鉄道の独立採算制が叫ばれて、この運賃値上げの問題が非常に論議せられるようになつたのでありまするが、独公採算制というのは、單にその支出をその收入を以て賄うということだけを意味しておるものではないと思うのであります。独立採算制の思想というのは、その事業の独立制と責任制とが基底となつておるものであつて、その事業の遂行の合理的計画が樹立せられ、その不経済性が回避せられねばならないのであります。